先斗町に雪が降る!第1章
所用で、年末の大阪京都へ2泊3日の旅に出かけた。
限られた時間だったけど久しぶりの大阪なので、小雨まじりのなか、とりあえず大阪城へ。
その後、商店街としては日本一長いという天神橋筋商店街をぶらついて、一応たこ焼きを食べ。
夜は道頓堀の戎橋で一応グリコの写真を撮り、大阪へ来たんだと自分を納得させる。
次の日はお昼ごろ京都に着き、息子が以前食べて美味しかったという京都御所近くの満寿形屋さんで昼食。
昭和の時代で時間が止まったようなアーケード街の入り口付近にあり、すでに十数人のお客さんが並んでいるところを見ても人気の店なのがわかる。
一時間半ほど並んで入店、息子のおすすめでマツタケうどんと名物の鯖寿司のセットを注文する。
店内は昔の田舎町によくあるような食堂の雰囲気でなんとなく懐かしい。
2貫付いてきた鯖寿司が思ったより大きく、あまりお腹も空いていなかったので一つは息子にやると言ったものの、美味しかったので悪いなと思いつつ二つとも食べてしまった。
親しきなかにも食欲ありである。
私たちが食べている間も外には行列ができている。
関東あたりではこんな場合店内にちょっとした緊張感がただよい、僕のような小心者は落ちつかないのだがここではそんなのは関係ない。
平安京いらい千数百年の、はんなりまったりの空気が静かだが厳として存在している。
ちょっとやそっとのことじゃ動じない。
肚がすわっているのである。
さすがは京都、侮りがたし・・・
と、井之頭五郎になってみる。
午後もだいぶ遅くなったけど、せめてもと清水寺へと向かう。
清水坂を登っていると雪がちらつきだし、山門に着くころには本格的に降りだした。
雪の清水もまた良し、と風流を気取ってみたが寒い!
その上なぜか右膝が痛みだしてきた。
何のばちが当たったのやら!
しょうがないから、本堂で賽銭を上げて謝ったけど効き目はなかった。
その後、錦市場で年の瀬の京都の台所風景を楽しみ、夜は先斗町のまるで新撰組でも出てきそうな古い町屋風の店で会食。
ほろ酔いの先斗町で雪とくりゃあやっぱり、♪京都先斗町にふる雪も〜♪となる。
ホテルへの帰りのタクシーで運転手さんにコロナ禍の京都事情を聞いてみる。
「いゃ〜、やっぱりまだまだ厳しいですねぇ〜」
「こうやって夜走っててもついついホテルの窓に目が行くんですが、明かりの付いてない窓が多いとつらいですよ!」
なるほど、そんなもんだろうなと思いながら、
「なあに、さすがにコロナももう終わりますよ!」
「また以前のように忙しくて困るぐらいになりますよ。大丈夫!、大丈夫!」
と適当に返したけど、やはり希望を持ち続けることは大事だと思う。
がんばれ京都!!
第二章に続く